エンジニア転職について解説するシリーズです。今回は、データエンジニアの求人でよく見られるスキルを中心に紹介します。果たして中途採用の募集要件を満たすためには、どのようなスキルセットや経験が必要なのでしょうか。
データエンジニアの求人票でよくあるスキル
中途採用のデータエンジニアを募集する求人では、以下のような項目が業務内容や必須要件であげられます。キャリアアップするためには、これらを意識しつつ、業務経験を積んでいきましょう。
データ処理とデータベース
データエンジニアの実務では、データ抽出や整形・加工の技術とデータベースに関する深い知識が必要です。SQLの経験やデータベースの設計・構築・運用、パフォーマンスの最適化など、データベース管理と操作のスキルを習得しましょう。
そのようにデータモデリングの業務を経験したり、データウェアハウスの設計や管理を行うプロジェクトにおいてリードしたエピソードを説明できることが重要です。データの正規化、デーモン化、スターモデル、スノーフレークモデルなどの概念についても学習しましょう。
また、データパイプラインの構築とデータの抽出、変換、ロード(ETL)プロセスの実装に関するスキルも必要とされる職場が多いです。ETLツール(例:Apache NiFi、Talend、Informatica、DataSpiderなど)の使用経験や、データパイプラインの設計と実装に関する実践的なノウハウを身につけましょう。
システムエンジニアリング
データエンジニアリングには、自らコードを書きシステムを動かすスキルも必要です。特にPythonやScalaなどのデータサイエンスで頻繁に仕様される言語に精通することが重要です。CI/CDなどの自動化技術は、DataOps、MLOpsと呼ばれる領域にも利用できます。データマートなどユーザーが利用する技術に関する知識も重要です。AIモデル、BI、IoTなどについて学習しましょう。
バージョン管理システムとコラボレーションツールの利用もモダンな開発環境では、当たり前のものとなっています。プロジェクトのバージョン管理にはGitなどのツールを使います。また、チームでのコラボレーションを効果的に行うためのツール(JIRA、Confluenceなど)の使用経験も求められる場合があります。
クラウド技術
大規模データを扱うためのクラウド技術は、ビッグデータ処理、ストレージ、分析、およびスケーラビリティを提供します。以下に、主要なクラウド技術とその機能を説明します。
Amazon Web Services (AWS)
AWSは、アマゾン社が提供するクラウドコンピューティングサービスです。ビッグデータ処理のための主要なサービスには、以下のものがあります。
Amazon S3(Simple Storage Service)
オブジェクトストレージサービスであり、大容量のデータの永続的な保存とアクセスを提供します。
Amazon EMR(Elastic MapReduce)
Apache HadoopおよびApache Sparkを使用したビッグデータ処理フレームワークを提供します。
Amazon Redshift
ペタバイトスケールのデータウェアハウスサービスであり、高速なクエリ処理と分析を可能にします。
Microsoft Azure
Azureは、マイクロソフト社のクラウドプラットフォームで、ビッグデータ処理に使用できるさまざまなサービスが提供されています。
Azure Blob Storage
大容量でスケーラブルなオブジェクトストレージサービスです。
Azure HDInsight
Apache Hadoop、Spark、Hive、HBaseなどのオープンソースビッグデータ技術をホストするマネージドクラスタを提供します。
Azure Synapse Analytics
ペタバイトスケールのデータウェアハウスサービスで、統合された分析プラットフォームとしての機能も提供します。
Google Cloud Platform (GCP)
GCPは、グーグル社が提供するクラウドコンピューティングプラットフォームであり、ビッグデータ処理のためのさまざまなサービスを提供しています。
Google Cloud Storage
スケーラブルなオブジェクトストレージサービスです。
Google Cloud Dataproc
Apache HadoopおよびApache Sparkをベースにしたマネージドクラスタを提供します。
BigQuery
ペタバイトスケールのデータウェアハウスサービスであり、高速なクエリ処理とリアルタイム分析を実現します。
まとめ
これらのスキルを学習し、実践的なプロジェクトや個人プロジェクトで経験を積むことで、データエンジニアとしての転職に向けて準備することができます。また、業界の最新動向やトレンドにも積極的に関心を持ち、継続的な学習とスキルアップを心掛けましょう。
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