データエンジニアの仕事内容

エンジニア

データエンジニアは、ビッグデータと呼ばれる大規模なデータの処理やデータ分析チームにおいてデータ活用に付随するタスクを担当する専門家です。彼らは、企業や組織が収集する多種多様なデータを効果的に処理し、保存、統合、維持管理するための基盤を構築します。

この記事では、一般的なデータエンジニアの業務内容を説明します。

データエンジニアリング

担当する業務スコープの中心となるのは目的に応じてデータを適切な形で収集したり、保管したりするためのデータベース及びソフトウェアの設計・開発・運用といた業務です。以下でより具体的な内容を説明します。

データパイプラインの構築

データエンジニアは、分析者などのデータユーザーに対して、適切なデータを日々供給する仕組みに深く関わります。データの保持形式や仕様が異なる複数のソースからデータを収集し、加工・変換して最終的に利用に適した形に処理するための機構がデータパイプラインで、データの鮮度を高めるためになくてはならないものです。

これには、データの抽出(Extract)、変換(Transform)、ロード(Load)というETLプロセスの設計や実装が含まれます。特に、変換(Transform)の役割においては、dbt(data build tool)を用いたデータ統合処理を実装します。

データモデリングとデータベース設計

また、データエンジニアは、データモデリングの設計と実装を行います。データモデリングとは、データの構造や関係性を定義し、データベースのスキーマやテーブルを作成するプロセスです。運用フェーズの業務においては、データベースのパフォーマンスチューニングや最適化も担当します。

NoSQLやクラウド製品などの技術要素を利用し、新しいアーキテクチャを設計してデータ基盤を刷新し、よりスケーラブルで柔軟なデータ処理を実現することもあります。

データウェアハウスの設計と管理

データウェアハウス(DWH)と呼ばれる、あらかじめ定義された時系列データを蓄積する大規模なデータベースを設計し、管理するのもデータエンジニアの仕事のひとつです。データウェアハウスは、構造化データの保存やクエリの呼び出しに最適化されており、データ分析やレポート作成のための高速なアクセスを提供します。近年よく利用されるDWHとしては、RedshiftとBigQueryがあります。

データ品質の向上

データエンジニアは、データの品質を一定以上に保ち、より向上するための戦略やプロセスを策定します。データの正確性、完全性、整合性を保証するために、データの品質チェックやクレンジング(欠損値の処理やエラーの修正など)も行います。

また、データ品質を向上させるためには、以下のような方法を検討します。

評価とモニタリング

まずは、データ品質の評価基準を定義します。そして、設定した基準にもとづき定期的にデータの品質を評価します。データの正確性、完全性、一貫性、一意性などをモニタリングし、問題があれば素早く原因を特定し修正することが重要です。

入力ルールの策定

データ品質を向上させるためには、データのインプットに対して明確なルールを作成し、遵守する必要があります。例えば、データ入力時のバリデーションルールや整合性チェックなどを実施し、誤ったデータを保持しない仕組みを整備します。

データクレンジング

データクリーニングとも呼ばれ、データ内の欠損値、異常値、重複データなどを特定し、修正または削除するプロセスです。データクレンジングの手法やツールを使用して、データの品質を向上させます。

データ統合と標準化

データを統合する場合、データの形式や表現方法の標準化が重要です。統一的なデータ形式を使用することで、データ品質の向上やデータの比較・分析が容易になります。

責任と監査

監督部署を定めデータ品質に対する責任を明確にし、関係者の役割と責任を定義します。また、定期的な監査を実施し、問題や改善点を特定します。透明性と監査プロセスの確立は、組織体制の健全性にも寄与します。

さらに、データ品質向上の取り組みを促進するために、クオリティーを重視する文化を醸成します。組織内で品質に対する関心と意識を高めるためのコミュニケーションや報酬制度の導入など、環境を整えることも重要です。

最後に、データ品質の向上は一度だけの取り組みではなく、継続的なプロセスとして捉えることが重要です。品質保証(Quality Assurance)や改善活動を通じて、あるべき姿を継続的に追求し、持続可能な管理体制を確立します。

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